とらちゃん的日常

愛読した作家、中島らもの文庫本最新刊「とらちゃん的日常」をやっと読みました。らもさんがネコバカだったとは、今の今まで知りませんでした。ネコの生態に関する記述には、「らもさん、それはね…」などとツッコミを入れたくなる部分もありますが、そんなことはどうでもよろし。とらちゃんをエサに書き散らかされた、らもさんの日常に、ニヤニヤさせられることしきり。

特筆すべきは、この本に収められた、とらちゃんの写真80点です。特に表紙を含めた水野真澄クレジットのカットは素晴らしいの一言。見ているだけで顔が緩んでくるのが分かります。ネコの写真を撮った経験がある方なら分かると思いますが、一朝一夕に狙って撮れる写真ではありません。もっと頑張れ !! ＞ヲレ。

既知の通り、らもさんは転倒による脳内血腫により、7月26日にお亡くなりになられました。破滅的な生き方をされておられましたが、こういう人ほど長生きするよね〜なんて思っていたのに…。

5月30日付けの文庫本あとがきには、こう記されています。

大家さんはけっこうご高齢なので、万一のことを想定すると、四匹の猫の身の振り方があやぶまれる。二匹ぐらいならおれの自宅に引き取ってもよいと考えている。

順番が逆だよねってゆーか、飼い主を自認するなら最期まで見取らなきゃダメだよ、らもさん。今頃は好きなだけ浴びるように呑んでるのかな〜。

さよなら、らもさん。合掌。