292分遅れ

非常ブレーキで停車しております。ご注意ください。

こんな車内放送とともに乗っていた電車が急停車しました。場所はちょうど新小岩操車場駅のあたり。目の前の出発線に停まっている貨物列車のコンテナや架線が揺れているのが見えました。16時35分。地震です！

ようやく繋がった EZweb で、千葉県北西部では震度5弱、東京23区では震度5強だったことが分かりました。どうやら厄介な事態に巻き込まれてしまったようです。特撮のライヴを見に恵比寿まで行く途中でしたが、電車は停まったままで時間が無駄に過ぎていくばかり。しばらくしてから最徐行(15km/h以下)で最寄りの新小岩駅まで移動して、そのまま抑止となりました。運転再開は線路点検を行ってからになるため、かなり時間が掛かりそうです。首都圏の電車網はほぼ麻痺してしまったようで、振り替え乗車の案内もありません。

会場の番号をどうにか調べて電話を掛けてみたら、ライヴは1時間遅れで19時すぎに始まった由。しかし私たちはといえば、この調子では終演までにたどり着くのですら無理そうです。東京メトロの銀座線と日比谷線がいち早く回復してしまったのが、今回は仇となりました。開演した限りは、払い戻しも受けられません。トホホ。

ライヴの後にはそのまま恵比寿でスープカレーを食べようと目論んでいましたが、これも諦めるしかなさそうです。ホームの下に降りてみると、改札内のカレーショップはすでに閉店。ベーカリーショップも外から眺める限りはほぼ在庫切れみたいです。最後の砦の立ち食いそばのお店も、"うどん"と"そば"が売り切れ。迷っているうちに、完全に出遅れてしまいました。冷凍駅弁にありつけただけラッキーだったのかもしれません。

後はいつ帰れるのか、それだけが気がかりです。缶コーヒーと、キオスクで買った芋ケンピをデザートに、ホームのベンチでひたすら待ちます。

21時すぎ、快速線の線路点検が終わったと待望の放送がありました。快速に移動して発車を待っていると、緩行線も運転再開です。座れそうな各駅停車に戻って席を確保したら、ホッとしたせいか眠くなってきました。前につかえている電車がはけるのを待って21時26分、電車がようやく動き出しました。

この電車は 292分の遅れ で運転を再開しました。35キロの徐行運転を行っています。

車掌の律儀な挨拶に苦笑したのもつかの間、目が覚めたら間もなく自宅の最寄り駅でした。同行の相方によれば快速には抜かされていないそうで、各停に乗って大正解でした。

自宅の被害は、棚の上に置いてあった小物の類がバラバラと落ちていたぐらい。お留守番の林檎♥も特に変わったところはなく、今回はガスが止まることもありませんでした。無駄になったライヴ代は授業料にしては馬鹿にならない金額ですが、何かと物騒な世の中を鑑みれば、無事に帰れただけでも儲けたと思わなきゃ…ね。

改めて確かめたら、やっぱりガスは止まっていました。やれやれ。

震度4

2005-02-19